「ブルー・ストーリー」感想 王道の展開と監督のラップが切ないクライムヒューマンドラマ

ヒューマンドラマ

イギリスのラッパー、ラップマン監督の自叙伝的映画でロンドンの南東部のギャングの抗争を題材にしたクライムヒューマンドラマです。

出典元:パラマウントエンターテインメント Japan

監督

ブルー・ストーリーあらすじ

ゲットー出身の少年ティミーとペッカム在住のマルコの2人はペッカムにある中学校で出会うと直ぐに意気投合し親友になり、ハキーム、ドウェインと共に楽しい学生生活を送っていたが

2人の住む街のギャング同士の抗争が引き金になり2人の人生は翻弄されることになる。

ブルー・ストーリー感想 (ネタバレ)

主役の2人、ティミーとマルコが自分の置かれた環境に翻弄される姿はやるせなく、どこかで立ち直ってくれることを期待してしまいます。

そんな思いの91分は、目新しさこそなかったけど、退屈することもなく観賞できたし、主人公の2人の純粋さや危うさ(特にティミー)に感情移入しながら没頭できました。

目新しさはないと言いつつも唯一、新鮮さを感じたのは要所要所でラップマン監督演じる語り部が現れあらすじをラップしてくれるとこですかね。

あれは味があって良かったです。

でストーリーはと言いますと、高校生の仲良し2人組ティミーとマルコの住んでる地域のギャングが対立しているということで抗争に巻き込まれ遂には友情が破綻していくと言うものです。

主役2人と脇役2人の仲良し4人が高校生活をワイワイ過ごす序盤の雰囲気や徐々に不穏になってのラストの結末は「JUICE」や「Boyz n the Hood」を彷彿とさせます。

しかしこの作品、主役の2人の見た目の区別がつきにくい!

取り合えす私は刈り上げかそうじゃないかで判断してましたがもう少しはっきり分けて欲しかったです。

ミッキーマウスヘアーと太っちょの脇役2人の方が見た目的にはキャラは立ってました。(それはそれで主役という感じじゃないけど)

そんな主演2人ですがティミー役をスティーヴン・オドゥボラ、マルコ役はマイケル・ウォードが演じてます。

マイケル・ウォードは今作での演技が評価され第73回英国アカデミー賞EEライジング・スター賞を受賞してます。

ここからネタバレです。

ティミーはゲットーの出身、マルコはペッカム地区を仕切るギャングのリーダースウィッチャーの弟、2人はお互いの地元の背景をわかり合ったうえで親友として付き合い、仲間たちとサッカーをやったりパーティーに繰り出し楽しい高校生活を送ってましたが、マルコがある日街でティミーの幼馴染みキリーにペッカムだと知られ襲撃されます。

その一件以降、2人の友情は綻びはじめ、マルコはスウィッチャーに唆されギャングに入りティミーはマルコよりも恋人リアを大切にするようになっていきます。

マルコは兄の影響でティミーを敵視するようになり、ある日覆面姿でティミーを仲間たちと襲撃しますが、助けに入ったリアを誤って殺してしまいます。

悲劇の事件から3年、ティミーはリアの復讐を果たそうとギャングの道を歩んでいました。

「マッダーヤンガー」と名乗りリーダーのマッダーの側近に君臨するティミーは来る日もペッカム襲撃に明け暮れていました。

ある日キリーの情報でマルコの居場所を突き止めたティミーは襲撃を企てますが、あと少しのとこをスウィッチャーに阻止されます。

マルコを救った代償にスウィッチャーはティミーに足を刺され深手を負い車椅子での生活を余儀なくされます。

憎しみが憎しみを呼び抗争が激化する中スウィッチャーの従兄弟がキリーを抱き込みティミーとマッダーを騙し討ちしようと企てます。

そんな事は知らないティミーとマッダーはマルコとの決着を付けるために落ち合います。

そこに遅れて現れたキリーはティミーをバンの後部の荷台に乗るよう促します。

武器の隠し場所に到着するとそこあったはずの銃はなく後ろから突如現れた従兄弟に銃を突きつけられるマッダー、

一方のティミーもバンの荷台に閉じ込められたままそこに現れたマルコに火を放たれてしまいます。

マッダーは一瞬の隙をついて2人を始末するとティミーを救おうと駆けつけ必死でハッチのドアをこじ開けるんですが時はすでに遅くティミーは息絶えていました。

命を落とした者を除く全員は逮捕され抗争がもたらしたのは誰も勝つことがない悲しい現実でした。

しかし正当防衛ですぐに刑期を終えたマッダーはその後更生し地域の子供たちを悪の道から救う立場へと生まれ変わります。

しかし、ゲットーでは次の世代のギャングの子供たちが息巻いてるのでした。

この手の作品を久々に観て感じたのはやはり、ギャングやゲットーの悲しい現実よりもファッションやスタイルと言った面が伝わりやすい節があり、子供やティーンからすると憧れみたいになってしまうということです。

別に犯罪を誘発するとまでは言わないけど、もっと悲しくて生々しい現実を垣間見れるような作品があっても面白いのかなぁとは思いました。(倫理上厳しいのかな)

どうでも良いけど「〇〇メ~ン」の発音がMANとイギリスっぽいのが良い味出てました(笑)

「ブルー・ストーリー」HIPHOPやギャング系の映画が好きな人は楽しめるのではないでしょうか。

トレンドごちゃまぜブログ「エンタメと日常」

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