三谷幸喜監督の記憶にございません!予告から面白いの確実と思いつつ観にいきました。
思った通りの全編笑いに満ちた作品でした。
あらすじは
目を覚ますとなぜかパジャマ姿で病室のベッドの上にいる主人公黒田啓介、そのままフラフラと街へ飛び出し、
パニック状態のままふと店のテレビに目をやると、そこには汚い言葉で演説をする自分の姿が、しかも演説の途中で石を投げつけられその場にうずくまってしまう失態まで演じる始末
どうやら自分は政治家で演説中に石を投げつけられるほど嫌われていることを悟ります。
その後、街の人達の自分に対する反応で嫌われ者で史上最低支持率の総理大臣、黒田啓介という事に気づきます。
記憶喪失になってしまった嫌われ者の総理大臣が、その事を国民や家族に隠しながら、
クールで合理的な井坂、人間味のある番場のぞみ、やる気も存在感もない野々宮万作の3人の秘書官と共に、奮闘していきます。
記憶を失い真逆の性格になってしまった総理大臣、これまで行ってきた不正、プライベートの愛人問題、家庭の不和などありとあらゆる問題が降り掛かってくる中
黒田は自分が行ってきた悪事や駄目な部分と向き合い、それを償うように真面目な政策、潔白なプライベート、家庭では良き夫で良き父親を目指します。
そんな黒田の様子に周囲も少しずつ変わっていきます。
生まれ変わった黒田は次こそは国民の為の政治を行うために周囲の仲間達と共に当選に向けて動き始めます。
そんな中ライバルの官房長官、鶴丸大吾(つるまるだいご)に記憶をなくしたことを悟られた黒田の運命は?
「記憶にございません!」感想は?
三谷幸喜作品という事で、賛否はあれどハズレはないのかなと思ったし、キャストが豪華で観たくなりました。
主演
黒田啓介(中井貴一)
井坂(ディーン・フジオカ)
番場のぞみ(小池栄子)
黒田聡子(石田ゆり子)
鶴丸大吾(草刈正雄)
寿賀さん(斉藤由貴)
山西あかね(吉田羊)
古郡祐(佐藤浩市)
スーザン・セントジェームス・ナリカワ(木村佳乃)
大関平太郎(田中圭)
南條実(寺島進)
黒田篤彦(濱田龍臣)
ジェット和田(宮澤エマ)
鰐淵影虎(ROLLY)他。。
と言った豪華な顔ぶれ、特に印象的なのがROLLYさんと宮澤エマさんが隠れキャラ的要素でしれっと登場してるのが良かったです。
あ、あとジャルジャル後藤さんも!本当に分かりにくかった(笑)
予告も面白そうでまさにあの雰囲気のままでした。
ストーリーも分かりやすく全編に笑いが盛り込んであり、退屈になることもなく最後まで一気に観ることができました。
また、最後の方で少し泣けるシーンもあったりと良い作品でした。
個人的にツボだったシーンは総理大臣に石を投げた犯人の大工、南条実が振りかぶってるところが防犯カメラに写ってるところで
正義感の強い純粋な、悪く言うと大人げない南條実の人柄を寺島進さんが絶妙な演技で表現されてるとこが、良かったです。
他の人にしてみれば笑えるけどどうってことないシーンなんですが、凄くハマってしまいました(笑)
また、黒田の愛人で野党の党首でもある山西あかねがホテルの一室で黒田を誘惑するシーンの吉田羊さんの演技が、
やり過ぎな感じなんだけど「本当にこんな人も居るのかも」とか想像してしまってツボでした。
全体的に笑えるんですが、観た人は必ず自分なりの笑いのツボに入るシーンがあるんじゃないでしょうか。
ストーリーの後半で料理人の寿賀さん(斉藤由貴さん)に謝ってフライパンで頭をヒットされ、
黒田は変わらぬ様子で過ごしていましたが、おそらくその時の衝撃で記憶は戻ってたのではないかと思われます。
記憶をなくしてる間に良い人間になったことで変わったのか、もしかすると記憶をなくす前から本当はまともな人間なのに悪人を演じていたのかも知れませんね。
石をぶつけた南條実に「石を当ててくれてありがとう。生まれ変わるチャンスを貰った」
と言うシーンがありましたが、この作品には「どんな人間もきっかけさえあれば変わることが出来るし、人が変われば世の中さえも変えられる」
と言ったメッセージが込められてるるのではないかと思いました。
政治の難しい話は分からないけど、そんな事は関係なく笑える楽しい作品でした。
とにかく思いっきり笑いたい人にはオススメです。
最後までお付き合いくださってありがとうございます。
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