映画「蝋人形の館」感想 不気味かつグロいサイコスリラーで音楽激しめで楽しめるけどサントラにマイケミが入ってないのが悲しい

ホラー

「エスター」のジャウム・コレット=セラ監督のホラー(どちらかと言うとスリラー)作品で、残酷描写がエグいと話題の作品です。

また、お騒がせセレブのパリス・ヒルトンを起用してる辺りも面白いです。

出典元:ScreamFactoryTV

監督:ジャウム・コレット=セラ

脚本:チャド・ヘイズ

キャスト

カーリー(エリシャ・カスバート)  ニック(チャド・マイケル・マーレイ)

ボー/ビンセント(ブライアン・ヴァン・ホルト)  ペイジ(パリス・ヒルトン)

ウェイド(ジャレッド・パダレッキ)  ブレイク(ロバート・リチャード)

ドールトン(ジョン・エイブラハムズ)

映画「蝋人形の館」あらすじ

大学生のアメフトの試合を観に行こうと集まった若い男女6人は道中で日も暮れて立ち寄ったキャンプ場で不審なトラックと出くわしトラブルになる。

保釈中でヤンチャな性格の(ニック)が瓶を投げてトラックを追い払い事なきを得るが翌日目を覚ますと車のファンベルトが切られていて動けなくなってしまう。

途方に暮れているとトラックに乗った怪しげな男が近くの町のガソリンスタンドまで連れて行ってくれると言うので、ニックの妹(カーリー)とその恋人の(ウェイド)は男とアンブローズと言う町に向かった。

その町は地図にものってないような奥地にあり人気がなく異様に静まりかえっていた。

ガソリンスタンドを訪ねた2人だったが誰もいないので仕方なく町を散策しながら教会に辿り着くとちょうど葬儀の途中で気まずくなり外に出て行くと中から1人の男が不機嫌そうに現れた。

偶然にもその男はガソリンスタンドの店主(ボー)で葬儀の後、車を見てもらう約束をして2人は時間つぶしがてら町の蝋人形館を訪れた。

「トルーディーの蝋人形館」と言うその建物は全体が蝋で作られていてウェイドはそんな変わった建物に興味津々で蝋製の扉を開け内部に足を踏み入れた。

館の中は上流階級の社交パーティーを再現したような空間で男女の蝋人形達が踊ったりソファーで愛を語り合ったりしている。

また家具や食器、テーブルの上のフルーツなど何もかもが蝋で作られていてある種不気味さも感じさせる。

そんな中カーリーは作品に「ビンセント」と言う名前が冠されている事に気づくがそれと同時に何者かの気配を感じる。

気味の悪い雰囲気にカーリーは怖くなって館を飛び出すとウェイドともにガソリンスタンドに再び戻っていく。

この時の彼女はまだ「トルーディー」の呪われた血筋や蝋人形の作者「ビンセント」と言う人物の変態的な残忍さ、「ボー」の本性、自分達を待ち受ける理不尽で血みどろの運命など知る由もないのだった。

映画「蝋人形の館」感想

「蝋人形の館」感想としては、ホラー要素もあるけどサイコキラーから命からがら逃げきれるか!?と言ったハラハラドキドキのスリラーと言った雰囲気です。

冒頭のボー&ビンセントの幼少期の回想シーンやキャンプ場の崖下の山積みの鹿の死骸、主人公と殺人鬼の設定が双子という同じ境遇、ラストのもう1人いたトルーディーの息子などの無意味な伏線が何なのかって感じではあります。(不気味さや怖さを盛り上げる為のスパイス的な要素かな)

あと、最初の犠牲者(ウェイド)が殺られるまでが長かったりしますがそれ以降の展開はスリリングで楽しめました。(ある意味静と動のバランスが良い)

殺人鬼のトルーディー兄弟なんですが「ブライアン・ヴァン・ホルト」の一人二役で初見では気づかないくらい見た目は勿論キャラも使い分けてました。

でその兄弟の生い立ちが悲しくて結合双生児として生まれるんですが分離手術で兄のボーだけ成功、弟ビンセントは顔半分や片目を欠損して脳にも障害を負ってしまったのか、人と話すこともできず地下の工房にこもってひたすら蝋細工に明け暮れる日々を送ることになります。

純粋な蝋細工職人の弟と対象的に兄は手術で無事に切り離され一見正常に見えるんですが幼い頃から凶暴でいつも車椅子に拘束され虐待され続けた為か異常な性格へと変貌を遂げてしまいます。

ボーは「母トルーディーの意思だから」と純粋なビンセントを騙し猟奇的なサイコキラーへ仕立て上げます。

この映画の魅力!?と言っても良いくらい存在感を放ちまくってるのがビンセントでメタル野郎風のロン毛に犬神家のスケキヨ風の蝋のマスクをつけてて、その下の素顔は片方の目がポッカリと空洞になってる見るからに気持ち悪い風貌です。(床下から顔を出しハサミで攻撃すると言った行動もツチグモみたいで不気味)

そんなサイコな兄弟が町の人達を片っ端から殺し、蝋で固めた挙げ句、町の住人として住まわせてるんですが死体を蝋で固めて人形にするだけでも不気味なのにあの人数ときたらイカれ過ぎにも程があります。

しかも建物や家具や小物、食材にいたるまで全てを蝋で作ってるビンセントのこだわりようがまた気持ち悪く思えてしまいます。(普通なら腕の良い職人と言われるんだけどサイコキラーですから。)

他にも気味悪い要素が盛りだくさんでパッと見、教会での葬儀なんだけどボーを除いた会場の全員蝋人形だったり、カーテン越しに外を見ている人がいて普通の生きてる人かと思うんだけど機械仕掛けの蝋人形でカーテンを開け締めしてるとか。

そんな不気味な町で繰り広げられる残虐ショーはホラー好きにとっては垂涎ものの展開です。

その残虐シーンですがリアル過ぎる描写のグロさはこの作品のもうひとつのウリと言っても良いでしょう。

・折れた蝋人形の腕の断面が生身で生々しい

・カーリーが口に接着剤を垂らされ塞がれたり、指をニッパーで切断される

・生きたまま蝋人形になったウェイドの頬の皮膚が剥がれ下の筋肉組織や歯が露わになる

・切り落とされたドールトンの生首が瞬きする

などの思わず顔をしかめてしまうシーンがてんこ盛りです。(他にもあるけど個人的にはその辺)

またこの作品で話題になったのが世界的セレブのパリス・ヒルトンがカーリーの友達ペイジ役で出演したことです。(公開当初2005年と言うこともありまだピチピチの20代)

演技と言うより素の生活を見せられてるようで普通にエロい。

始終恋人のブレイクとイチャついてて最後はキャンプ場でイチャついてるとこをビンセントに襲われ鉄パイプを構えてセレブ逃げ(私のイメージ)するも最後は鉄パイプを奪われオデコを串刺しにされご臨終、ビンセントにその死に様を撮影される可愛そうな役柄ですが違った意味で存在感ありました。

結局ラストはどうなるかと言うとカーリーは助けに来たニックと蝋人形の観客で満席の映画館で客に紛れつつボーの心臓をボーガンで射るとウェイドを助けるために蝋人形館に突入します。(まだ生きてると思ってる)

映画館で心臓を射たれたはずのボーなんですが心臓まで届いてなかったのか蝋人形館に戻ってくるとそこで最後の死闘に入ります。(ボーがキッチンで腕に刺さった矢を抜いてる時隙だらけで後ろから心臓の矢をトンカチで叩けば良いのにと思った)

地下の工房から上がった火の手が徐々に建物全体を溶かす火山のような灼熱地獄でカーリー達は必死で戦いサイコキラー2人にとどめをさします。(この辺でシャイニングのオマージュを思わせるシーンがある。)

ドロドロの蝋にモミクチャにされながら大火傷することもなく見事生還した2人は警察の事情聴取を受けた後、救急車で病院に搬送されますが安堵した2人を町の外れで手を振って見送る人物がいました。

その人物は鹿の墓場で出会って町まで送ってもらったあの怪しい男で不気味に微笑むその男はトルーディーの3人目の息子だったのです。

映画はここで幕を閉じるんですが10数年経った現在、続編などもなくなんの為の匂わせなの?ってなってますね(・・;)

でも純粋にホラー、サイコスリラーとしては楽しめますよ。

映画「蝋人形の館」音楽で怖さが弱まる!?

あと個人的にこの映画の好きな要素は音楽がかっこいいです。

ラウド系の音楽が全編で使われてて気分を盛り上げてくれます。(怖さは若干弱まる気もするけど)

特にエンドロールのマイケミの「Helena」がツボです。(サントラにはなぜか入ってない)

他にもデフトーンズ、インターポール、プロディジー、ザ・ストゥージーズ、マリリンマンソンなど今となっては懐かしい感じもあるけど色褪せないカッコよさでこの手の音楽が好きな人はそんな楽しみ方もありです。(因みにヒップホップやR&Bなんかも何曲か流れてます。)

なんか音楽ブログみたいになってますけど「映画蝋人形の館」ホラー好きなら是非!

トレンドごちゃまぜブログ「エンタメと日常」

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