制作費300万円の低予算ながらインディーズムービーとしては世界的にヒットをした話題の作品「カメラを止めるな!」
「面白いと」言う絶賛の声の一方で、「つまらない」「面白いと言う人が理解出来ない」と言う酷評も目立ちますが、個人的な感想やあらすじ、面白かったポイントや酷評が多い理由をまとめてみました。(ネタバレあり)
監督、脚本、編集:上田 慎一郎
製作:市橋浩治
キャスト
濱津 隆之(日暮 隆之) 真魚(日暮 真央) しゅはまはるみ(日暮 晴美) 秋山 ゆずき(松本 逢花)
神谷 和明(長屋 和彰)
「カメラを止めるな!」あらすじ
いきなり画面に映し出されるのは血まみれの女性、今にも女性に襲いかかろうとするおぞましいソンビの姿。
恋人がゾンビ化してしまった彼女は恐怖に駆られつつも必死で彼に呼びかけるが遂に首筋を噛まれてしまう・・・
「はい、カット!」と言う声と同時にカメラがスタッフの方にパーンする。
どうやらゾンビ映画の撮影をしているようだ。
女優の演技に納得が行かない様子の監督が激を飛ばし撮影は一旦ストップする。
メイクの女性とゾンビ役の俳優、恋人役の女優の3人は監督の愚痴をこぼしつつ休憩をしながら自分達のいる場所が昔、日本軍の人体実験施設だったと言う話で盛り上がる。
その頃、廃墟の外で作業をするスタッフ達はまさかの事態に巻き込まれていた。
役者の1人がゾンビ化して助監督に襲いかかったのである。
実験施設だったと言う都市伝説は本当なのか!?
2体のゾンビは廃墟の中で休憩している3人に襲いかかるが間一髪切り抜けると何とかこの場を脱出しようと試みる。
何とか建物を脱出し車まで逃げてきた3人だったがキーがなく車の外ではゾンビが窓を叩いている。
そこに追い討ちをかけるように、カメラを回す監督が狂気の表情で登場する。
「アクショォーーン!」の掛け声と共に窓を開ける監督はこの状況下でも演技を追求するほどイカれてしまっている。
車を追い出され再び逃げ惑う3人、何とか廃墟で落ち合うも女優の脚に噛まれた形跡が!
更にはメイクの女性が変貌し斧を手にして襲いかかってきた!
ゾンビとの命懸けの追いかけっこは人間同士の血みどろのサバイバルへと変貌し狂気の鬼ごっこは廃墟の屋上で結末を迎える。
俳優の男がメイクの女性を殺し女優を庇うもふとした拍子に転落、ゾンビ化して彼女に襲いかかる。
冒頭の撮影シーンが現実になってしまったようだ。
そこへ恰好のシーンとばかりに監督が再び登場しカメラが回る中、女優は俳優の首を切り落としたあと監督にも斧を振り下ろす。
血まみれで放心状態の女優がフラつく足取りで向かった場所には、足元に血塗られたペンタグラムが描かれている。
ドローンのカメラが上昇して映画は終わって行く。
撮影の1ヶ月前、冒頭で女優に激を飛ばしていた監督が役者の演技にOKを出しているが、全く雰囲気が違って穏やかなイメージである。
実際は「早い、安い、質はソコソコ」と言うのが売りのようだ。
ゾンビ専門チャンネルの開局記念ドラマを撮って欲しいと言う依頼で、内容はゾンビ映画の撮影クルーが本物のゾンビに襲われると言うもの。
生放送され、撮影はワンカットでカメラ1台の中断なしと言う無茶な条件。
どうやら冒頭の映画はそのドラマの完成したものだったようだ。
突然オファーを受けた無茶な映画撮影に集まったのは、こだわりの強い若手俳優、それほどプロ意識のないアイドル女優、酒好きの俳優など曲者揃い。
スタッフも情熱が空回りして他の現場をクビになった監督の娘や、意欲はあるが実力がないカメラアシスタントなど個性的なメンバー
撮影当日には2人の役者が事故で不参加になり、急遽、監督とその妻がピンチヒッターを務めると言った数々のアクシデントやトラブルに見舞われる。
冒頭のホラー映画の舞台裏での人間模様に迫った作品。
「カメラを止めるな!」感想
全く情報のない状態で観たこともあり
冒頭の37分にも及ぶワンカット撮影(実際は違うらしい)のホラー映画パートに多少の違和感を感じつつも、そこまで気にならず
第2幕の撮影舞台裏のパートまでは気づく事が出来なかったです。(鈍感なのかな、制作側にまんまとしてやられた1人)
鋭い人達はすぐに気づいてそこが酷評の理由にもなってますね。
冒頭はパラノーマル・アクティビティやブレア・ウィッチ・プロジェクトの様な主観視点のゾンビ映画なんですが
確かに所々で違和感があるんですよね(笑)
カップル役の2人とメイクの3人が休憩中に話す都市伝説がありきたりだったり、
護身術の話をした時の不自然な間とか
助監督の死んだ時の演技とか
カメラが落っこちてそのまんまとか
女優が武器を拾った時の取ってつけた感のセリフとか
極限状態のシーンだと観てる側も多少の違和感が気にならないのかも知れません。
そんな違和感が後のパートで上手いこと繋がって辻褄が合ってきます。
要するに伏線だったわけですね。
冒頭のワンカットホラー映画パートが終わって
撮影に至った経緯や監督の素性、出演者の人柄などが明らかになるんですが、
その辺からは一気に、コメディ色強めの人間ドラマに転化していきます。
途中で監督の娘との親子愛なんかも盛り込まれ少しホッコリしてしまいます。
実は監督も娘ほど素直じゃないけど、映画に対する熱い思いがあるのかなぁと思えたり。
最終的にはアクシデントだらけの撮影の裏側を見せつつ冒頭の違和感の穴埋めをしていくんですが、
この辺りからメチャクチャ面白かったです。
絶賛してる人は大体この辺りが好きで、
前半のホラーと後半の笑えてどこかホッコリ出来る人間ドラマのバランスが良かったりするんじゃないかと思います。
個人的にツボったポイントは
途中でカメラがアシスタントに切り替わったと思われるシーンでノリノリでズームしてるとこが笑えました。
撮影終了後にプロデューサーがトラブルもなくってシレッと言ってるのも面白かったです。
「カメラを止めるな!」酷評の理由は?
芸能人や業界も絶賛と言うことですが、その一方で酷評も目立ちます。
理由としては既視感があるし、他にもっと面白い作品はあると言う意見が多かったですね。
わかりやすいって事もあるんですかね。
コメントをみると大体そう言う意見で肌に合わないのかなぁとも思いました。
人それぞれ好みはありますからね。
ラストのシーンもクレーンが壊れてスタッフと出演者が急遽人間ピラミッドを作って高所からの撮影をするんですが、
賛否別れますね。
個人的には無事にカットが掛かったあとの皆の笑顔、監督と娘の表情が素敵でゾンビ映画だけど爽やかな気分になれました。
以上「カメラを止めるな!」の感想やあらすじ、酷評の理由をまとめた記事でした。
最後までお付き合いくださりありがとうございます。
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